審査向けにあれこれ書かなきゃいけないようなのですが何書きゃ良いんだという話で。
経産省向けのものづくり白書を読んでいたんだけど、製造現場のIoT覇権争いが大変面白い。
主なプレーヤーは米と独。
GE,IBMなどを筆頭とするインダストリアルインターネットコンソーシアムを率い、
ビックデータ解析とそのPDCAの速さを武器に世界を席巻せんとする米国。
大してものづくり大国のプライドをかけて、現在までの技術的積み上げを形式知化して
インダストリアル4.0と銘打って世界に向けてサービス提供を目論むドイツ。こちらも旗振り企業はSEMENS×SAPと強力。
そして巨大な市場として注こと目を集める中国。
ドイツが中国に擦り寄る理由もよく分かるな~と思う。欧州だけでは市場として狭いんだろうな。メルケルさん頑張ってるよね。
こんな面白い動きの中で出遅れまくってる日本。やっぱりBtoG規模になると途端に弱くなる日本。中途半端に大きい企業がわりと早いうちから独自規格でIoT推進した結果、国を挙げて!といった足並みが揃いづらい。
安倍さんになってこういうところ進みやすくなったんだろうけどまだまだな感じ。
こんなんで大丈夫なのかな?と思うところですが、個人的に富士通が凄く良い動きしてると思います。
去年の富士通フォーラムで見た富士通×獺祭のプロジェクト、そのときはふーんぐらいしか思っていなかったんですが、上記の状況を見て認識が変わりました。
小さくてもブランド力のある企業が安定して成長していくために、IoTをその企業のやり方にあわせて導入していくようなやり方。
ブランド農家の後継者不足とか、ノウハウを共有できない独自技術の町工場とか、そういった小さくても高品質なものづくりの現場に寄り添うようなやり方ってすごい需要あると思うのです。日本だけでなく世界的に。イタリアのブランド工房とかフランスの小さなワイン農園とかね。
私は米国のビックデータ式は直近では企業の多様性の保護には向かないだろうと思う。(最適データで画一化されちゃいそうな感じ)
ドイツは国内中小の反発が出てるらしい。何もないとこならありがたいけど、昔からある企業にとってはでっかいお世話に取られかねないからなぁ。
ボトムアップが得意な日本は、こういうところを地道に意識的にケアしていくことで、(それこそ、そのノウハウを形式知化することで)微妙に出遅れている世界の潮流にたいして存在感を示せるんじゃないかな?と思います。
希望的観測ですが。
富士通と獺祭の広告?かな
http://www.ikkei.com/article/DGXMZO79305400V01C14A1000000/
…こんな話しかできない悲しみ。